第1 しくみ 1「いじめ」、重大事態調査に関するルール
第1 しくみ
前提として、法が定める組織、調査について大まかに述べておきます。話を簡単にするため、以下は基本的に公立学校の場合のみ記します。
また、小西議員著書とは小西洋之参議院議員「いじめ防止対策推進法の解説と具体策」を意味します。
1 「いじめ」、重大事態調査に関するルール
「いじめ」重大事態調査を行う上で、知っておきたいルールを挙げておきます。
(1)いじめ防止対策推進法
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1406848.htm
※以下単に「法」ということがあります。
内容は多岐にわたります。
大まかにいえば、次のようなところです。
①「いじめ」を定義し(法第2条)、
②各段階で基本方針をつくり(法第11~13条)
③「いじめ」には情報を共有して組織的に対応し(法第22、23条他)
④「重大事態」については調査を行う(法第28条、第30条第2項)
(2)いじめの防止等のための基本的な方針(法第11条)
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/06/26/1400030_007.pdf
※以下単に「国いじめ防止基本方針」「国指針」ということがあります。
①「いじめ」の定義の解釈(4頁~)、
②組織的対応、適切な記録の必要性や「いじめ」「解消」の定義(30頁)
③重大事態(法第28条第1号第2号)の解釈(32頁)
④重大事態調査の主体・中立性確保(33頁~)
⑤調査に関する情報提供(38頁~)
等、重大事態調査に関わる重要な事項が含まれています。
(3)地方いじめ防止基本方針(法第12条)
都道府県・市町村が作成する基本方針です。
公立学校の設置者として、重大事態調査を担当する組織等につき規定しています。
(4)学校いじめ防止基本方針(法第13条)
各学校の「いじめ」防止対策組織(法22条)等について規定しています。
(5)いじめの重大事態の調査に関するガイドライン(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20240830-mext_jidou01-1336275_3.pdf
①基本姿勢(2頁)
②「疑い」段階での調査、「重大事態」の考え方(12頁~)
③不登校重大事態は年間30日の欠席を目安(13頁)
④「法の要件に照らしていじめの重大事態に当たらないことが明らかである場合」には重大事態調査を行わないことを許容(14頁~)
⑤卒業済であることは重大事態調査の妨げとはならない(15頁)
⑥設置者が調査主体を判断、不登校重大事態は原則学校主体(20頁)
⑦アンケート等5年保存(18頁)
④被害児童生徒・保護者への説明につき注意点、説明事項(7頁~)
⑤調査実施に当たっての留意事項(10頁~)
⑥地方公共団体の長に対する保護者所見の提出(12頁)
⑦調査結果の公表(13頁)
⑧再調査を行う必要があると考えられる場合・追加調査(15頁)
調査に際しては目を通すべきですが、上記は重要です。
(6)子供の自殺が起きたときの背景調査の指針(同)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/063_5/gaiyou/1351858.htm
痛切な経験に基づく指針といえます。「いじめ」が背景に疑われる場合には、同指針の「基本調査」「詳細調査」が重大事態調査となります(13頁)
等が重要です。
上記(1)(2)(5)(6)については調査に際し参照することになりますので、用意が必要です(特に弁護士委員は)。
いずれもインターネットでもみることができます。