第1 しくみ 1「いじめ」,重大事態調査に関するルール

2022-03-13

先日お知らせしたとおり,「いじめ重大事態調査委員(いわゆる第三者委員)となる方のために」の連載記事(?)を掲載していきたいと思います。目次とあわせ,お目通しください。(小池)

第1 しくみ

 前提として,法が定める組織,調査について大まかに述べておきます。話を簡単にするため,以下は基本的に公立学校の場合のみ記します。

また,小西議員著書とは小西洋之参議院議員「いじめ防止対策推進法の解説と具体策」を意味します。

1 「いじめ」,重大事態調査に関するルール

 「いじめ」重大事態調査を行う上で,知っておきたいルールを挙げておきます。

(1)いじめ防止対策推進法

 ※以下単に「法」ということがあります。

 内容は多岐にわたります。

 大まかにいえば,次のようなところです。

 ①「いじめ」を定義し(法第2条),

 ②各段階で基本方針をつくり(法第11~13条)

 ③「いじめ」には情報を共有して組織的に対応し(法第22,23条他)

 ④「重大事態」については調査を行う(法第28条)

(2)いじめの防止等のための基本的な方針(法第11条)

※以下単に「国いじめ防止基本方針」「国指針」ということがあります。

①「いじめ」の定義の解釈(4頁~),

②組織的対応,適切な記録の必要性や「いじめ」「解消」の定義(30頁)

③重大事態(法第28条第1号第2号)の解釈(32頁)

④重大事態調査の主体・中立性確保(33頁~)

⑤調査に関する情報提供(38頁~)

等,重大事態調査に関わる重要な事項が含まれています。

(3)地方いじめ防止基本方針(法第12条) 

都道府県・市町村が作成する基本方針です。

公立学校の設置者として,重大事態調査を担当する組織等につき規定しています。

(4)学校いじめ防止基本方針(法第13条)

 各学校の「いじめ」防止対策組織(法22条)等について規定しています。

(5)いじめの重大事態の調査に関するガイドライン(文部科学省)

 ①基本姿勢(2頁)

②「疑い」段階での調査,「重大事態」の考え方(3頁~)

③調査主体(6頁)

④被害児童生徒・保護者への説明につき注意点,説明事項(7頁~)

⑤調査実施に当たっての留意事項(10頁~)

⑥地方公共団体の長に対する保護者所見の提出(12頁)

⑦調査結果の公表(13頁)

⑧再調査を行う必要があると考えられる場合・追加調査(15頁)

調査に際しては全て目を通すべきですが,上記は重要です。

(6)子供の自殺が起きたときの背景調査の指針(同)

 痛切な経験に基づく指針といえます。「いじめ」が背景に疑われる場合には,同指針の「基本調査」「詳細調査」が重大事態調査となります(13頁)

(7)不登校重大事態に関する調査の指針(同)

 ①不登校重大事態に該当するか否かの判断(2頁)

 ②学校と保護者の関係修復が難しい場合の調査主体(4頁)

 ③対象児童生徒からの聴取にこだわらないこと(5頁)

 ④アンケート等の保存期間(6頁)

 等が重要です。

 上記(1)(2)(5)(6)(7)については調査に際し参照することになりますので,用意が必要です(特に弁護士委員は)。

いずれもインターネットでもみることができます。(続く)

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