中島みゆきが同時代にいることの幸せ

2014-11-07

 中島みゆき特集をみた(NHK総合「SONGS」)。番組の主題歌に使われた歌の特集である。「世情」が校内暴力を主題とした金八先生の番組で挿入されていたことを知った。テレビドラマ史に残る名場面であるということである。詳細は知らないが、ドラマの再現部分をみただけで胸打たれる。さぞ、視聴者に感銘を与えたのであろう。
 また、「世情」が1978年の作品であることに感慨を覚える。今から36年前である。はじめて聞いた時の感銘を思い出す。あの時は何をしていただろう、あれから長い間がたったが、自分は何をしてきただろう。期せずして、ウァイツゼッカードイツ大統領の「荒野の40年」を連想する。ナチスドイツ時代への反省を語った名演説である(荒れ野の40年 ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説 (岩波ブックレット))。その一節にいわく「充分に自覚してあの時代を生きてきた方がた、その人たちは今日、一人ひとり自分がどう関り合っていたかを静かに自問していただきたいのであります」というくだりがある。この言葉は恐ろしい。36年に思いを巡らし、しばらく沈黙して答えがみつからないことに唖然とする。
 しかし、同時代に中島みゆきがいる。嬉しい時も悲しい時も怒りの時も失意の時も傍らにいて勇気づけてくれる。こんな幸せはない(山森)。

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