増本一彦先生のこと

2023-02-12

事務所の創設者で、事務所が別々になっても、なにくれとなくお世話になった故増本一彦先生の追悼会があった。

四半世紀、お世話になったが、通常事件の実務家としての側面しか知らなかった。追悼会で、政治家としての活躍、活動家として活動、公共訴訟の主唱者、革命家!としての側面が次々と紹介された。知らないことばかりである。わけても、ロッキード事件の時国会議員として証人喚問された証人に鋭い追及をしていたことには驚いた。ベトナム戦争の時、相模原で戦車阻止闘争をしていたことにも驚いた。歴史上に名高い事件の当事者が身近なところにいたのだ。

 翻って、自分は四半世紀何をやっていたのだ。場違いなところに来てしまったような気になった。ただ、奥さんの敏子先生が、先生は人に命令するのが嫌いで、それぞれの人が、それぞれの場でベストを尽くせばよいと言っていたことに救いを感じた。自分に出来もしないことを考えてもしょうがない。出来ることをするだけだ。悠揚として迫らぬ先生のことだから許してくれていたのだろう(山森)。

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