虚を突かれたことまたは視野が広がったこと。

2013-08-08

NHKEテレビ障害者向けバラエティ番組バリバラをよく見ます。障害者の視点からいろいろな指摘がなされ面白いです。考えても見なかった視点の提供を受けることがあります。先日、障害者雇用枠で採用されたアスペルガー症の社員の人が、会社員同士の懇談で、ある人が持ってきてくれた手作りのお菓子を食べたところ、そのアスペルガーの人が美味しくないといって、その場が凍りついた場合、どうするかということが話題になりました。
 大部分の人は、その場で注意するとその人が傷つくので、後でそっと注意するというものでした。私も同意見でした。
 これに対して、まず、現役のアスペルガーの人が、すぐその場で注意してもらえないと忘れてしまうという意見をいいました。私は、虚を突かれた思いをしました。なるほど、そういう面もあるのかと思いました(でも、他のアスペルガーの人は後で、注意してもらった方がありがたいという人もいました)。
 次に、同じく現役のアスペルガーの人が、不味いのであるから、そのことを指摘しない方が不誠実である。心にもないお世辞などいうべきではないという意見がありました。これも虚を突かれました。正直なところ、むっときましたが、なるほど、美味くもないのに美味いというのは偽善なのかもしれないとも思いました。しかし、そうはいっても言い方を考えなければならないと思いました。
 さらに、障害者枠で採用されているのであるから周囲の社員の人はアスペルガーの障害を持っていることがわかるはずである。アスペルガー社員に理解を示さない方がおかしい、ただすべきは他の社員であるという発言がありました。これにも虚を突かれました。これも実をいうとむっときましたが、よく考えるとなるほどと思いました。そして、相互に率直な意見を交換するのが大切であると思いました。
自分の考えている常識が、別の人からは全然常識的ではないという指摘を受けるのは、自分の存在を危うくするようでおそろしいです。しかし、理解すると自分の視野が広がりすこし賢くなったような気になります(山森)。

※アスペルガー症候群 興味・コミュニケーションについて特異性が認められる広汎性発達障害

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