(4)やられたらやり返す
2024-01-25
ア やり返すことも攻撃
やり返すことも攻撃に他なりません。
やられた場合でもやり返すことが許されないことについては、正当防衛(刑法第36条第1項「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。」)の成立する場合が限定されていることからも明らかではあります。
たとえば「急迫」性…現在の侵害行為でなければ、正当防衛は成立しません=犯罪が成立することになります。すなわち、行為が終わってしばらくしてから攻撃したら、正当防衛は成立しません。
イ 多対一では害悪が大きい
やられたらやり返すことについては、上記にみたとおり、多対一の人間関係が存する場合には、その害悪は大きくなります。
ひどい場合には、特定の児童生徒の側が周囲の児童生徒の1人に対して被害を与えた際に、やられたらやり返すの名の下に、周囲の児童生徒全員で特定の児童生徒に攻撃を加える場合もあったりしますが、これでは正義に名を借りた?ただの攻撃でしょう。
ウ 過剰なやり返し・際限なき繰り返し
やられたのと質的・量的に同じだけやり返すのは不可能です。
多くは過剰にやり返し、新たなやり返しの原因ないし怨恨の原因となり、問題を悪化させます。
エ 容認すべきではない
それにもかかわらず、やられたらやり返すことを容認したり、さらには推奨する児童生徒、保護者も見受けられます。
教員はさすがに推奨はしないでしょうが、児童生徒が「やられたからやり返しただけ」と弁解したときに、指導を怠ることはないでしょうか。
調査委員会としては、こうした状況は容認すべきではありません。
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