5 「いじめ」対処過程の認定

2024-01-20


 「いじめ」重大事態調査は、「事態」への「対処」と「重大事態と同種の事態の発生の防止」(法第28条第1項)を目的としています。
 そのためには、「いじめ」の生の事実を認定するだけなく、学校の「いじめ」への従前の対処過程を認定する必要があります。
 これを含めないと、「いじめ」への学校の対処について当否を論ずることは困難ですし、また今後の対処のあり方を適切に検討することはできず、ましてや再発防止のためにどうすればよいのかを認定することもできないからです。
 実際のところ、重大事態調査の行われる案件においては、「いじめ」の発覚までよりも、発覚以降の学校教委の対応の方が、深刻な問題を引き起こしていることがしばしばあります。
 したがって、調査報告書においては、いずれかの部分において、「いじめ」の発生のみならず学校の対処過程が含まれた時系列表が設けられなければならないはずです。
 学校の対処過程を具体的に検討するには、何に対していつどのような具体的対処がなされたかを明確にする必要があるからです。
 もっとも、先にみたとおり、この部分は、膨大となる可能性があるので、両論併記の時系列表をもって代えることもありうるでしょう。

Copyright(C) Shonan-Godo Law Office. All Rights Reserved.