第4 調査の実施 1 何を調査すべきか

2024-01-09


 前述したとおり、法第28条第1項は、①重大事態への対処②同種事態の発生防止を目的として、重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行うものとしています。
 したがって、調査内容は、調査委員会への諮問内容にもよるのでしょうが、基本的に次のようなものは必須と思われます。
① 事実認定 ②「いじめ」の認定 ③重大事態の原因 ④問題点の指摘 ⑤再発防止策の提言
 法律の文言に忠実(?)に、事実認定から一足飛びに再発防止策に行ってしまう報告書もあります。(しかもその場合の再発防止策は「児童生徒に寄り添った対応」という抽象論にとどまるのが通常です。)
 しかし、どこに重大事態の原因(下記第5の3)があったのか分からなければ再発防止策を導くことは困難だし、「いじめ」の全体像(特に対象児童生徒の置かれた人間関係、「いじめ」の原因)を解明しないままの断片的事実からだけでは重大事態の原因を指摘することは困難です。
 もちろん、調査した結果よく分からないこともあり得るでしょうが、それでも判明した事柄を基にさまざまな可能性を検討すべきです。

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