銀行から融資を受ける場合の注意点(その1)

2017-06-14

メインバンク以外から協会保証付融資を受ける場合は注意が必要です。

前提として、融資の種類を簡単に説明しますと、協会保証付融資とは、銀行が最終的に信用保証協会から返済を受けることが出来る融資を言います。
これに対して、そのような保証の付いてない通常の融資をプロパー融資と呼んだりします。

さて、とある会社がメインバンクであるA銀行から5000万のプロパー融資を受けたとします。
その後、別のB銀行から3000万の協会保証付融資を受けたとします。

しばらくして、会社の業績が悪化したために、銀行に対してリスケを求めた場合、どうなるでしょうか。

原則として、リスケをする場合、各銀行は借入残高の割合に応じて返済額を決めることとなります。そうでないと、平等にならないためで、メインバンクだからといって、リスケの際に当然に有利な条件となるわけではありません。

とすると、A銀行からすると、B銀行が入ってきたばっかりに、自己の融資の返済金額がリスケのせいで大幅に減額することとなります。

これに対して、B銀行とすれば、リスケにより確かに返済額は減少しますが、自行の貸している3000万円は協会保証付融資であるため、それほど痛手はないということになります。(つまり積極的にリスケには応じてくれる)。

これではメインのA銀行との関係が悪化することになるので、メインとは別の銀行から協会保証付融資を受けるのは一定の注意が必要と言うことになります。

(弁護士 税理士 志田一馨)

 

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