福島原発避難者訴訟

2012-11-21

周知のように2011年3月11日東日本大地震に端を発し、福島第一原子力発電所において原子力事故が発生し、多数の避難者が発生しました。事件発生後1年8ヶ月が経過して、ようやく避難を余儀なくされた双葉郡と南相馬市の住民20世帯41人の方々が「福島原発避難者訴訟」の原告団となり、東京電力を被告として訴訟提起の準備をしております。11月14日、原告結団式が福島県いわき市でひらかれ、参加する機会を得ました。原告団は東京電力に対して慰謝料など約10億7500万円の損害賠償を求め提訴することを予定しています(提訴は12月3日)。当事務所から私も含めて3人の弁護士が本訴訟に参加しています。私自身は原発事故がおきた双葉郡の隣のいわき市出身で、とても無関心ではいられません。
一方で、およそ事件解決の兆しが見えておりません。突然、着の身着のままに避難することを余儀なくされ、職を失ったり、学業の中断を余儀なくされたり、平穏に生活を奪われた多数の方々の生活の再建はなお依然として課題として残ったままです。
他方、正直なところ、事件発生後1年8ヶ月が経過して、東京や神奈川では事件が風化して忘れ去られていくような気配がなくはありません。その意識の断絶は恐ろしいものがあります。
これから、当地の様子、訴訟提起の背景となる事情等についてご報告してまいりたいと思います(良)。

追伸

12月3日予定通り提訴しました。原告は18世帯40名損害請求額は19億4367万3194円になました。順次拡張予定です。

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